身の丈家具

葛飾区柴又の小さな工房で木製ショーケースと空間に溶け込む家具作り

飴色に輝くラワン材。深みある真鍮の金物。そんな素材の家具に心惹かれます。慎ましく愛らしく機能的な小柄な家具を作ることを目指しています。週末は製作した家具が置かれている妻の小さなパン屋さんでレジ係をしています。

身の丈家具が作るモノ:家具と雑貨の間にある大きさ・使い方のモノ(身の丈シリーズ)

I make furniture in a small factory at Shibamata Japan.








ラワン材

ラワンは育つのに長い年月を要します。時間をかけて育った木の持つ特徴を持つラワン材。狂いにくくとても便利なため、高度経済成長期の建築ラッシュの時代、東南アジアから大量に輸入され日本で消費されてきました。今でも昭和のアパートや棚などでラワンの名残を見かけます。なんとなく懐かしさを感じるこの材料は、その時期に行われた大量伐採により環境破壊を招いてしまいました。

この環境破壊の反動や建築素材の変化で、無垢のラワン材は使われなくなり、新たに作られた家具や家をほとんど見かけなくなりました。時代の流れの中、ラワン材を木材として販売し生活の支えにしていた東南アジアでは、ラワンに金銭的な価値を見出せなくなり、ラワンの森を伐採し木材として使うのではなく、多くの森を焼いています。


焼かれる森を少しでも抑える方法の一つに、ラワン材を価値ある木材として適切な価格で扱うことだと思います。今ではラワン無垢材は希少な木材です。希少であればそれだけ高価あるものとして扱われます。価値あるものとして使うのであれば、簡単に森が焼かれるのも免れるかもしれません。自分は、子供時代を過ごした昭和の日本で使われ、当たり前に見慣れていたこの木材を見直し、その価値を引き出しながら美しくいつまでも愛されるような小さな家具を作ることにしました。

タイルは手間がかかるがその存在感は永遠。


デットストックや使い込まれた真鍮金物の持つ渋い輝き、肉厚に形成された佇まいに心惹かれます。製造プロセスが現代のアルミやステンレスとは違うのだろうと思うのですが、詳しい知識がないので感覚的な話になりますが、真鍮の金物には他の金属にはない粘り気を感じます。マイナスねじの時代は過ぎ、インパクトドライバーに耐えうるネジが市場にはたくさんありますが、あえて慎重に回さないと頭がなめてしまう真鍮のマイナスネジを使った家具を作りたいと思います。


小さな作業場で作ってます。工場のような大型電動工具は無いので、色々とディテールの加工を工夫します。基本的には手作業+小型電動工具で仕上げまで行います。加工費用を抑えるために全ての工程を一人で行うので完成までに時間がかかってしまいますが、一つ一つを大切に作っていきます。

ミリ単位で細かく設計図を書いてますが、やはり作りながらバランスを見て調整していきます。



ラワン材をモール状にトリムし、少しアールデコを意識しながら、日本に洋館が建てられた大正時代の頃の雰囲気と昭和の高度経済成長期によく見られたラワン材の窓枠の様な懐かしさをちょうど良くデザインしました。
仕上げには環境にも優しいオイル仕上げで木材が飴色に少し輝くような感じにしています。
パン屋さんで販売予定です。

パン屋さんで販売中の「手作りパン」エコバッグ原画です。版画で原画を制作しシルクスクリーンにしてエコバッグに一枚一枚インクを刷ってます。赤に近いピンクと紺色があります。(小学校の上靴の赤青のような色合い)

クリスマスカードの原画を手書きしました。カードは昔懐かしのプリントゴッコで刷ってます。

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